認定制度について

設立趣旨

AROにおいて、非臨床段階の研究シーズ実用化を研究者に寄り添って支援するプロジェクトマネジャー(PM)や、医師主導治験等の臨床研究を計画的かつ効率的に運営管理するために重要な役割をもつスタディマネジャー(StM)は、オープンイノベーションを担う人材として不可欠となっていますが、その人材は不足しているといわれており、その育成は喫緊の課題です。一方、AROで求められるPMやStMという職種は、国家資格はもちろん民間資格も確立されておらず、職種の定義、教育カリキュラム、要求されるスキルレベルなども未確定の要素が多いことからアイデンティティが形成されていないといわれており、これらの育成、人材確保、キャリアパスの構築のためには、その資格認定制度を確立することが重要と考えられています。

この状況をふまえて、ARO協議会では理事長のもとPM・StM認定制度タスクフォースを設置し検討を重ねて参りました。その後、認定制度委員会を常設とし、AMED事業で進められたPMおよびStM育成プログラムをベースに認定制度を策定、2023年度から認定を実施しています。

認定制度の種類

ARO協議会認定プロジェクトマネジャー

本制度におけるプロジェクトマネジャー(PM)とは、基礎研究成果から臨床応用までの非臨床開発をマネジメントする者と定義します。すなわち、PMは研究者と協力して開発戦略の立案、研究費獲得、開発薬事対応、製造販売業者や開発支援機関等との契約調整、知的財産確保などの開発支援に関する知識および手法(スキル)を活用して計画的かつ効率的に管理する者をいいます。

認定制度では試験を経て、開発戦略立案、非臨床試験計画、規制当局対応、企業間調整などを自立して行い、スタディマネジャーへの引継までを運用できる者を「ARO協議会認定プロジェクトマネジャー」として認定します。

ARO協議会認定スタディマネジャー

本制度におけるスタディマネジャー(StM)とは、ひとつの医師主導治験をプロジェクトとして取り扱い、当該医師主導治験をマネジメントする者と定義します。すなわち、StM は、治験調整/責任医師と協力して、治験調整事務局業務を含む当該医師主導治験の実施に必要な業務を関連法規、対象とする疾患関連、プロジェクトマネジメント等の運営管理に関する知識及び手法(スキル)を活用して計画的かつ効率的に運営管理する者をいいます。

認定制度では試験を経て、医師主導治験の計画立案から総括報告書固定まで、各ステークホルダーと協調しながら、薬事申請・承認を見据え、主体性をもってStM業務が遂行できる者を「ARO協議会認定スタディマネジャー」として認定します。



認定制度規則(PDF)

第2版(2024年9月2日公開)

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